YouTubeのストレッチで効果が出ない方へ。少しの工夫でもっと可動域を出す、首のストレッチのコツ

最近では、YouTubeやInstagram、TikTokなど、さまざまなところで、気軽にいろんな情報を得ることができるようになりました。
ですが、その反面、動画で見たものをやっていたら痛めた、という方も多いです。
正直なところ、映像の内容そのものに疑問を抱くこともあれば、本人の頑張りすぎ、やり方の問題があることもあります。
日々、そういった怪我の症状から、慢性的に「首が回らない」「常にツッパリ感がある」というお悩みに向き合っている立場から、現役鍼灸師・整体師である私が、本当に効果が出る首のストレッチのコツをプロの視点で解説します。


なぜYouTube通りにやってもあまり効果を感じられないのか?

「動画の通りにやっているはずなのに、終わった後はまたすぐ硬くなる…」 または「痛みが出てしまった…」そうおっしゃる方が来院されることもあります。
YouTubeなどの動画は万人に向けたものを「形」として伝えていますが、効かせるための細かいポイント、角度までは教えてくれていても、伝わりにくく、それを実際にできるかどうかが難しい、というのが現状です。
なので、動画の効果を2倍、3倍に高める少しの工夫やコツを、実際に治療院でお伝えしていることなど、ここでもお伝えできたらと思います。


首の可動域を広げる!プロが教えるストレッチの極意

実は、首の可動域を出すためには、ただ首を伸ばすだけでは不十分です。
首の筋肉は、アゴ周り、胸、背中、肩にもつながっていて、それらの筋肉がバランスを取りながら一緒に働きます。
これは、身体のどの部分にも言える話ですが、可動域を出したいところだけのストレッチやマッサージだけでは不十分です。
そのため、一箇所ずつ、いろんな部位のストレッチをすることをオススメします。
それを踏まえて、以下の首のストレッチの時のコツを試してみてください。

1. 首だけではなく胸椎も動かす

首の骨(頚椎)は、実はそれ単体では大きな動きが得意ではありません。
首の土台となっているのは、背中の骨である胸椎(きょうつい)です。
もっというと、腰の骨(腰椎)、骨盤…と、どんどん下に下がっていきます。

ストレッチの際、椅子に深く腰掛け、みぞおちの裏側から前に倒したり、後ろに体を反らせる意識を持つと、頚椎への負担が減り、胸や背中も伸ばされるので、可動域が広がります。

2. 「痛気持ちいい」は伸ばしすぎかも

首の筋肉は非常に細く繊細です。
強く伸ばしすぎると、脳が「これ以上伸ばすと危ない!」と判断し、逆に筋肉を硬くする伸張反射が起きやすくなります。
限界の7割程度で、じわ〜っと「伸びてるな〜」「気持ちいいなぁ」くらいの負荷がベストです。

3. 深呼吸を組み合わせる

筋肉の緊張を司るのは自律神経です。
頑張って伸ばそうとすると、息が止まりやすくなります。
息を止めてストレッチをすると交感神経が優位になり、筋肉は強張ります。
「鼻から吸って、口から細く長く吐く」
特に吐くタイミングで筋肉が緩むので、その瞬間に少しだけ角度を深めてみてください。

4. 首の付け根を支点にしない

YouTubeなどでよく見る頭を横に倒すストレッチ。
多くの人が、首の真ん中あたりを無理やり曲げようとしています。
ほとんどのストレッチで言えることですが、遠くに引っ張られるイメージでやるのが基本です。
首の場合、頭の先が遠くに弧を描くように倒してみてください。
首を曲げるのではなく、頭の重みで背骨から引き離す感覚です。
これだけで、伸びる筋肉が表面から深い筋肉(斜角筋など)へと変わります。

5. 反対側の手を軽く腰に回すor座面に固定する

首を右に倒すとき、左の肩が一緒についてきてしまっていませんか?
これでは筋肉がしっかりと伸びにくいので、ストレッチの効果が薄くなってしまいます。

伸ばしたい側の手を、軽く手を後ろに回します。
手を後ろに回すのが痛い人は、椅子の座面の端を掴むか、お尻の下に敷いてロックしてください。
この状態で首を倒すと、ストレッチがしっかりとかかるようになるので、しっかりと首の筋肉を伸ばすことができます。

6. 「視線」で筋肉のスイッチを入れる

人間の体には、眼球の動きに合わせて筋肉の緊張が変化する反射(眼球頭反転反射)があります。
例えば、「頭を右に倒すときは、目は左上を見る」「右に振り向くときは、目はさらに右奥を追いかける。」という反射です。
この反射を使って、目の体操のように上下左右、斜め上、下、一周ぐるっと視線(目)を動かすと、無理な力を使わずに、首の可動域を広げることができます。

7. いろんな角度で伸ばす

首にはたくさんの筋肉が、いろんな方向に向かってついています。
そのため、左右、前後だけでは、効率よく伸ばせていない可能性があります。
斜め前、斜め後ろなど、いろんな方向に向かって伸ばしましょう。


実践して欲しい3ステップ

首肩の痛みやコリ、痺れを抱える患者さんに対して、普段お伝えしていることがあります。

それは、

① 緩める(ほぐす)
・耳たぶの後ろのくぼみあたりをさする
・鎖骨の上下をさする
・首と頭の境目を気持ちいいぐらいの強さで10秒ぐらい押す

    ② 伸ばす(ストレッチ)
    前述の通り、左右、前後、斜め、振り向く、というように、いろいろな方向に倒して伸ばしましょう。

    ③ 筋肉で支えられるようにする
    抵抗運動(アイソメトリック)が効果的です。
    手を使ったり、枕やクッションを床に押し付けるような感じで、押し合うようなトレーニングです。
    筋肉の量を増やすというイメージではなく、サボっている筋肉を使えるようにします。


    可動域アップは、うまく力を抜けるかどうか

    首のストレッチで一番大切なのは、頑張りすぎないことです。
    患者さんにストレッチの方法を伝えている時や、施術の中でストレッチを入れる時、「伸ばそう」と思って頑張りすぎてしまう方が多いです。
    「伸ばそう」と思うと、力で体を動かそうとします。
    ストレッチをするときは「リラックス」して、息を吐きながら伸ばすことを第一に意識しましょう。

    これを守るだけで、あなたの首の可動域は確実に変わっていきます。朝起きてから、仕事の合間など、ぜひ取り入れてみてください。


    鍼灸治療、整体施術は、一人一人の症状に合わせた施術が可能です。
    是非一度ご相談ください。

    また、自身のダンス経験と、西洋医学、東洋医学、スポーツ科学などの視点から、多くのダンス・舞台関係の方々の施術を行なっています。
    もちろん、ダンス関係のみではなく、会社員の方々、様々なスポーツをされている方の施術も現在行っております。

    詳しくはHPをご確認ください。
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