これから靴を買う人必見!!身体を壊さない靴を買う時の3つのルール

「靴を買ったら、なぜか膝が痛くなった」
「最近、歩くと腰が重い」
そんなお悩みで来院される方の中には、実は普段履いている靴、仕事で使用している靴、自宅で履いているスリッパなどが原因になっているケースがとても多いです。
靴は一日の中で何時間も足を支え、地面からの衝撃を最初に受け止めてくれています。
サイズが合っていない靴、足を正しくホールドできない柔らかい靴、スリッパのような脱げやすいサンダルなどを履き続けると、足首・膝・股関節・腰にまで負担が連鎖していきます。
今回は、現役の鍼灸師・整体師として、ダンサーから一般の方まで多くの足元を見てきた経験から、靴を選ぶときに必ず押さえてほしい3つのルールをお伝えします。


なぜ靴選びが身体に影響するのか

足は身体の「土台」です。
スポーツバイオメカニクス、解剖学の視点から見ると、足のアライメント(骨の位置関係)が崩れると、その上にある膝関節、股関節、骨盤、脊柱の動きにまで影響が及びます。
これは「運動連鎖(キネティックチェーン)」と呼ばれています。
私が普段患者さんに説明する時は、「だるま落としや、ジェンガの後半戦のような下半分が不安定な状態」とお伝えしています。
土台である足元の小さなズレが積み重なり、最終的に身体の上部で痛みや不調として現れてしまいます。

特に重要なのが、かかとの安定性と、足が地面を蹴り出すときの動きです。
かかとが不安定なまま歩き続けると、足首が内側や外側に倒れ込みやすくなり、膝や腰へのねじれ負荷が増えてしまいます。
靴選びは身体の使い方や、身体の不調そのものを左右する重要な要素になります。


臨床現場で見てきた実例

実際の施術現場でも、靴が原因と思われるケースは本当に多いです。
ある方は、見た目が可愛いという理由でかかと部分がふにゃふにゃの、柔らかい靴を選んでいました。
かかとのホールドが弱いと、歩行時に足首が左右にブレやすくなり、その方は足底からふくらはぎ、もも裏にかけて慢性的な張りを訴えていました。
また、ソールが薄い靴を履いて踊っているダンサーの方は、下半身の張りはもちろんですが、膝痛めてしまい、手術をするまでになってしまいました。
これらは、履く靴を見直し、インソールなどでサポートしていれば、防げたかもしれない症状でした。

また、長時間歩くお仕事をされている方の中には、ソールが硬すぎて全く曲がらない靴を履いている方もいました。
飲食店で働いている大学生の中には、コックシューズが大きすぎて靴の中で足が動いてしまい、疲労や痛みにつながっている方もいらっしゃいます。

靴は「硬ければ良い」というものでもなく、適切な場所で、適切に曲がることが大切です。


靴選びをする前に、まずは大前提

ルールの前提として絶対に外せないのが「サイズ」です。
当たり前のことではありますが、意外と間違えている方が多いので、改めて確認しておきます。

大前提、サイズを合わせるかどうかは横幅ではなく縦の長さで判断します。
つま先から靴の先端までの余白は、親指の横幅でおよそ1〜1.5本分が目安。
これより詰まっていると指先が圧迫され、逆に余りすぎると靴の中で足が滑り、踏んばりが効きにくくなり、疲れやすくなります。
まずはサイズが合っていることを大前提として、その上で次の3つのルールを確認していきましょう。


身体を壊さない靴選びの3つのルール

ルール①:かかとのホールド感があるか

靴のかかと部分の内側と外側を、手でつまんでみてください。
理想は、ある程度しっかりとした硬さがあり、かかとをきちんと支えてくれる構造になっているもの。
かかとが安定すると、歩行時の足首のブレが抑えられ、膝・腰への負担も軽減されます。
簡単に踏めてしまうほど柔らかい靴は要注意です。

ルール②:正しい場所で曲がるか

靴のつま先とかかとを両手で持ち、軽く曲げてみましょう。
理想は、ナイキのロゴのような形で、足の中足趾節関節(指の付け根あたり)でしっかり曲がることです。
それより前や、靴の真ん中あたりで曲がってしまう靴は、足本来の動きと噛み合っていません。

ルール③:適度な捻れがあるか

かかとと中足趾節関節のあたりを両手で持ち、雑巾を絞るように軽くねじってみてください。
適度な柔らかさがありつつ、ふにゃふにゃしすぎず、逆に硬すぎないバランスが理想です。
柔軟性と安定性、両方を兼ね備えた靴が、足本来の動きをしっかりサポートしてくれます。


すぐに買い替えられない場合は…

気に入っている靴をすぐに買い替えられない場合は、インソールを試してみるのも一つの方法です。
アーチサポートやかかとのホールド感を補ってくれるインソールを使うことで、今の靴のままでも足への負担を軽減できる場合があります。
インソールは、スポーツ用品店などで足のサイズなどの測定ができたり、試し履きができるところもあるので、お近くのスポーツ用品店などに行って聞くのも良いと思います。


あなどれない靴選び

靴選びは、まず縦のサイズが合っていることが大前提。
そのうえで、
①かかとのホールド感
②正しい場所で曲がるか
③適度な捻れがあるか
この3つのルールを意識するだけで、足元の安定感が大きく変わります。
足元は膝・腰まで含めた身体全体の土台です。
新しい靴を選ぶとき、また今履いている靴を見直すときの参考にしてみてください。
すぐに買い替えが難しい場合は、インソールでの調整も検討してみましょう。

足や靴のことで気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。