鍼灸はどんな効果がある?なぜ効く?

「鍼灸って、痛そう」「本当に効果があるの?」

そう思われている方も、まだまだ多いと思います。

しかし、鍼灸治療は、長い歴史の中で培われた知恵と、ここ最近の研究によって、その効果とメカニズムが次々と証明されています。

今回は、現役鍼灸師・整体師の私が、鍼灸治療は身体にどんな良い変化があり、なぜその効果が現れるのかを、東洋医学の考え方と現代科学の知見から解説していきます。


鍼灸治療で得られる効果とは? WHOも認める適応症

まず、鍼灸治療を受けることで、具体的にどのような効果が得られるのかについてお伝えします。

そもそも鍼灸治療は、特定の症状だけを抑えるのではなく、人間が本来持っている「自然治癒力」や「自己調整力」を最大限に引き出すことができます。

そのため、一つの症状だけでなく、全身の不調の改善につながります。

世界保健機関(WHO)は、鍼灸治療の有効性を認める疾患を公表しています。

その中でも、治療院に多く来院している、皆さんがよく悩んでる症状を今回は取り上げます。

【主な治療効果と適応症】

痛みの緩和と改善(鎮痛作用)

  • 頭痛、肩こり、腰痛、膝の痛み
  • 神経痛(坐骨神経痛など)、リウマチ、変形性関節症
  • スポーツ障害による痛み

自律神経・ホルモンバランスの調整

  • 自律神経失調症(めまい、耳鳴り、動悸、不眠など)
  • 更年期障害、月経痛・月経不順
  • アレルギー疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎など)

内臓機能・免疫力の向上

  • 胃腸の不調(胃炎、便秘、下痢)
  • 慢性的な疲労、風邪をひきやすい

リラックス効果と精神的な安定

  • ストレスの軽減、不安感の緩和
  • 喉の詰まり感(梅核気)
  • 不眠症の改善

また、日本の健康保険の適応になる疾患もあります。

  • 神経痛
  • リウマチ
  • 頸腕症候群
  • 五十肩
  • 腰痛症
  • 頚椎捻挫後遺症

この6つの疾患は、病院で診断がつき、医者の同意書があれば保険適用が可能です。


なぜ鍼灸は効くのか?

では、なぜ鍼や灸は、様々な症状に対応できるのでしょうか?

現代医学と東洋医学の視点から解説します。

1. 現代科学から見た鍼灸のメカニズム

近年の研究では、鍼灸刺激が私たちの身体にどのような物理的・化学的な変化を起こすのかが、科学的に解明されつつあります。

主な作用機序は以下の通りです。

① 鎮痛物質の分泌促進(疼痛緩和)

鍼が皮膚や筋肉に刺入されると、その刺激が脳に伝わり、脳内でエンドルフィンやエンケファリンといった、モルヒネに似た強力な自己鎮痛物質が分泌されます。

これらが痛みの伝達をブロックすることで、高い鎮痛効果が生まれます。

② 血液循環の改善(血流促進)

鍼を刺した場所の周辺では、反射的に毛細血管が広がり、血流が大幅に増加します。

これにより、痛みの原因となる物質(発痛物質)や疲労物質が流され、新鮮な酸素や栄養が届けられるため、組織の修復と炎症の軽減が促進されます。

また、お灸の温熱刺激も同様に血流促進作用があります。

③ 自律神経の調整作用

鍼の刺激は、体温調節や内臓の働きを司る自律神経に働きかけます。

特に、過剰に緊張した交感神経の働きを鎮め、リラックスを促す副交感神経を優位にする作用があります。

この自律神経のバランスが整うことで、不眠やストレス、内臓の不調、ホルモンバランスの乱れなど、多くの不定愁訴を改善することができます。

④ 免疫機能への影響

鍼灸治療を続けることで、免疫細胞である白血球の増加や活性化が見られることが研究で分かっています。

これは、鍼灸治療が体の自己防衛システムにも良い影響を与え、病気に対する抵抗力を高めていることを示しています。

これらの科学的な作用は、鍼灸が単なる慰安ではなく、身体に良い影響を及ぼす治療法であることを証明しています。

2. 中国3000年の知恵「東洋医学」の考え方

現代医学では、症状があるものや原因となっている悪いものに対して直接アプローチする、治療の一部と鍼灸を捉えるのに対し、東洋医学では、症状が出るのは体全体のバランスが悪いからであり、身体全体を診て治療をする、という考えがあります。

① 「気・血・水」のバランス

東洋医学では、人間の生命活動は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という3つの要素が体内を巡り、それらのバランスが取れている状態を「健康」と考えます。

  • 気(エネルギー):生命活動の根源。元気、気力など。
  • 血(血液とその働き):全身に栄養と熱を運ぶ。
  • 水(体液):リンパ液や組織液など。潤いと冷却の役割。

病気や不調は、この「気・血・水」のどれかが滞ったり、不足したり、過剰になることで起こります。

② 経絡(けいらく)と経穴(けいけつ=ツボ)

鍼灸治療の中心となるのが「経絡」と「経穴(ツボ)」の考え方です。

  • 経絡:気・血・水の通り道。内臓と体表を繋ぐネットワーク。全身を巡っている。
  • 経穴(ツボ):経絡上の要所(駅のようなもの)。体内の変化が表面に現れやすく、また外部からの刺激(鍼や灸)が内部に最も効率よく伝わる反応点。

鍼灸師は、患者さんの体質や症状を東洋医学的な診断(脈診、腹診、舌診など)に基づいて見極めます。

そして「気・血・水」のバランスを整えるために、最も良いツボを選んで刺激します。

現代科学で、いまだにすべてを解明できていないのは、東洋医学が、患者さんの身体を触って分かる施術者の手の感覚と、経験にも依存しており、体の中の変化が物質や映像などで見える化することがなかなか難しいということがあるのかもしれません。


鍼灸治療の良さとこれから

鍼灸治療は、薬物を使用せず、身体が本来持つ力を引き出すため、副作用のリスクがかなり低い安全な治療法です。

使用する鍼は、髪の毛ほどの細さで、ほとんど痛みを感じることはありません。

西洋医学よりも歴史の長い東洋医学の知恵と、最新の現代医学が融合することで、鍼灸治療は経験医学から、科学的根拠に基づいた医療へと進化しています。

長引く不調や、病院では「異常なし」と言われたけどスッキリしない症状に悩んでいる方は、ぜひ一度、鍼灸治療を受けてみることをおすすめします。


鍼灸治療、整体施術は、一人一人の症状に合わせた施術が可能です。

是非一度ご相談ください。

また、自身のダンス経験と、西洋医学、東洋医学、スポーツ科学などの視点から、多くのダンス・舞台関係の方々の施術を行なっています。

もちろん、ダンス関係のみではなく、会社員の方々、様々なスポーツをされている方の施術も現在行っております。

詳しくはHPをご確認ください。

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