関節を鳴らすのはなぜ良くないのか?やめて欲しい理由と危険性を現役鍼灸師・整体師が解説!

「関節をポキポキ鳴らすのが癖になっている」

「鳴らすとスッキリする」

そう思って、体の関節を自分で鳴らしていませんか?

指や首などの関節を意図的に鳴らす習慣がある人はとても多いです。

しかし、その「ポキポキ」という音を出して、違和感が解消された感覚がある反面、あなたの体が大きなダメージを負っている可能性があります。

今回は、関節が鳴るメカニズム、なぜその習慣が危険なのか、特に絶対に自分で鳴らしてほしくない部位を、現役鍼灸師、整体師である私が、分かりやすく解説します。


1. 関節が鳴る音の正体とは?「骨がこすれているわけではない」は本当

まず、ポキポキ音の正体についてよくある誤解を解きましょう。

「関節を鳴らすと骨が削れる」という説。

音の正体は骨がこすれる音ではありません。

関節は、骨と骨が組み合わさる部分を「関節包」という袋が包み、その中に関節液(滑液)という潤滑油のような液体が入っています。

関節を急に引っ張ったり曲げたりして隙間が広がると、関節液の圧力が急激に下がり、その時に気泡が発生し、それが弾ける際の音が「ポキポキ」という音の正体と言われています。

また、この現象はクラッキング(Cracking)と呼ばれています。

この破裂による衝撃が、関節にダメージを与える原因と言われています。


2. 関節を鳴らす習慣が引き起こす4つの危険性

クラッキングによって生じる衝撃は、長期的な習慣によって関節に以下のような悪影響を及ぼす可能性があります。

危険性①:関節内部の軟骨への衝撃と損傷

気泡が弾ける瞬間、関節内部には非常に強い衝撃波が発生します。

この衝撃が繰り返されると、関節の動きを滑らかにしている軟骨が少しずつ傷つき、ダメージが蓄積されていきます。

その結果、関節の炎症や痛みの原因につながります。

危険性②:関節を支える靭帯が伸びて関節が不安定になる

関節を意図的に鳴らすには、関節に無理な力を加える必要があります。

この強い力を繰り返し加えることで、骨と骨をつなぎ関節を安定させている靭帯(じんたい)が緩んで伸びてしまうことがあります。

靭帯が伸びると関節がグラつき、不安定な状態になり、日常生活の中でちょっとした動作で怪我をしやすくなるリスクが高まります。

特に筋肉の少ない細身の女性や、運動習慣の少ない高齢者などは要注意です。

危険性③:関節の変形・肥大化(指が太くなる可能性)

習慣的に関節に衝撃が加わり続けると、傷ついた組織を修復しようと体の防御反応が働きます。

この修復の過程で、骨や関節組織が厚くなり、指の関節が太くなる(変形する)可能性があると言われています。

長年指を鳴らし続けた人を調査した結果、鳴らさない人と比べて関節の太さに差が出たという研究報告もあります。

危険性④:骨のズレや歪み、痛みが生まれる

関節鳴らす癖のある人は、ほとんどの人が同じ方向に動かして鳴らす人が多いです。

同じ方向に動かして鳴らすことが多くなると、その動かす方向に骨がほんの少しずつ(レントゲンなどでは分からないぐらい)ズレていきます。

手首であれば手をつくと痛い、首であればどちらかの方向に回しにくくなる、などといった痛みや、寝違えをしやすくなってしまうことも多いです。


3. 特に危険! 絶対に自分で鳴らしてはいけない「首」と「腰」

指の関節を鳴らすこと以上に、首や腰の関節を自分で鳴らすのはやめましょう。

首や腰(背骨)の内部には、全身の運動や感覚をつかさどる脊髄や、脳へと血液を送る重要な動脈、そして神経がたくさん存在しています。

この部分に無理な力を加えて鳴らしてしまうと、以下のような取り返しのつかない重篤な症状を引き起こす危険性があります。

  • 神経の損傷・麻痺
  • 手足のしびれ、痛み、運動障害
  • 脳へ向かう血管(椎骨動脈)の障害

自己流で鳴らして「スッキリした」と感じるのは、一時的に筋肉が緩んだ錯覚の場合が多く、根本的な解決にはなりません。

それどころか、重大な事故につながるリスクがあるのでやめましょう。


4. 関節を鳴らしたくなった時の安全な対処法

体操やストレッチをしていて、たまたま「ポキッ」と鳴ってしまった場合は、痛くなければ特に問題はありません。

もし「ポキポキしないと気が済まない」「凝りがひどくて鳴らしたい」と感じた場合は、安全な方法で対処しましょう。

①:温めて血行を良くする

凝りや不快感は、筋肉が緊張して血行が悪くなっていることが原因であることが多いです。

その場所を温かいタオルやで温めたり、お風呂に浸かって体を温めることで、筋肉が緩み、関節周辺の緊張も解消されます。

②:マッサージや、正しいストレッチ・運動を行う

関節に無理な力を加えるのではなく、軽いストレッチで筋肉の柔軟性を高めることが大切です。

  • 指の場合:指の間、手の甲の浮き出た腱の間、手のひら、腕の筋肉をほぐしたりストレッチをする
  • 首や腰の場合:ゆっくり動かし、痛みの出ない範囲で行う

③:痛みがある場合は専門家に相談する

関節を鳴らした時、その後に痛みがある、痛みが続いたり悪化した場合などは、自己判断せずに整形外科などの専門医療機関を受診しましょう。


まとめ:あなたの健康を守るために

「関節をポキポキ鳴らす」という習慣は、一時的な爽快感と引き換えに、関節に少しずつダメージを与えている可能性があります。

特に首と腰は、そのリスクがとても大きいです。

不要な怪我を避けるためにも、今日から見直していきましょう。


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