「なんだかいつも体が冷たい」
「下痢をしやすい」
「朝起きた時点で疲労感がある」
「夕方にはもうヘトヘト…」
季節を問わず冷えを感じたり、疲れが取れにくいと感じることはありませんか?
これらの不調は、日々の生活の質を大きく下げてしまうものです。
西洋医学ではなかなか改善しない冷えや疲労感も、東洋医学の視点から見ると新たな解決策が見つかるかもしれません。
東洋医学は、体を部分的に診るのではなく、「全体を診る」ことを大切にします。
この記事では、東洋医学の考え方に基づいた、「冷えと疲労感について」、今日から実践できる「冷えと疲労感に効くセルフケアの方法」をご紹介します。
自宅で簡単にできる具体的な方法を知って、つらい不調を和らげ、毎日を快適に過ごしましょう。
東洋医学から見た「冷え」と「疲労感」の正体
東洋医学では、私たちの体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という3つの要素がバランス良く巡ることで健康が保たれていると考えます。
(「水」は「津液(しんえき)」と呼ばれ、上記の他に「精(せい)」と呼ばれるエネルギーの源となるものがありますが、今回はわかりやすく、この3つを取り上げます。)
これらのバランスが崩れると、さまざまな不調が現れます。
- 気:生命活動のエネルギー。不足するとだるさや元気が出ないといった疲労感に繋がります。
- 血:全身に栄養を運び、体を温める。不足したり滞ったりすると、冷えやめまい、顔色の悪さなどを引き起こします。
- 水:体内の水分代謝に関わる。滞るとむくみや冷えの原因になることがあります。
これらはそれぞれの役割を果たしながら、お互いに助け合って働いています。
また、「陽気(ようき)」と呼ばれる、体を温める「気」が不足すると冷えやすくなり、疲労感は「気」の消耗や不足から来ると考えられています。
これらのバランスを整えることが、冷えと疲労感の改善に繋がります。
今日からできる!冷えと疲労感を和らげる東洋医学的セルフケア
①食事:体の中から温めて、気を補う
食養生・薬膳と言われるように、毎日の食事は、体の内側から体質を改善する基本です。
- 体を温める食材を積極的に摂りましょう。
- 根菜類: ごぼう、にんじん、れんこん、大根など。
- 香辛料・薬味: 生姜、ネギ、にんにく、唐辛子、シナモンなど。
- その他: かぼちゃ、ニラ、もち米、羊肉、鶏肉など。
- 消化に良いものを摂りましょう。
- 胃腸への負担を減らすことで、気の生成を助けます。温かく煮込んだスープやお粥などもおすすめです。
- 体を冷やす食材は控えめに。
- 生野菜、冷たい飲み物、南国フルーツ、白砂糖などは体を冷やす傾向があるので、摂りすぎには注意しましょう。
- 調理法の工夫。
- 生で食べるよりも、煮る、蒸す、炒めるなど、火を通す調理法の方がGood
- 食事の摂り方。
- 冷たいものはなるべく避け、温かいものをゆっくりと、よく噛んで食べることを心がけましょう。
②ツボ押し:手軽にできるセルフケア
おすすめの、代表的なツボをいくつかご紹介します。
〈冷えに効くツボ〉
- 三陰交(さんいんこう): 内くるぶしから指4本分ほど上にある、すねの骨の後ろ縁。女性特有の不調にも効果的です。

- 足三里(あしさんり): 膝のお皿の下から指4本分ほど下、すねの外側。胃腸の働きを助け、全身の活力を高めます。

- 湧泉(ゆうせん): 足の裏、足指を曲げた時に一番くぼむ部分。冷え性改善や疲労回復に効果が期待できます。

〈疲労感に効くツボ〉
- 合谷(ごうこく): 人差し指の骨(手首から、指の付け根にかけてある骨:中手骨)の、中点の親指側にあるくぼみ。万能のツボと言われ、頭痛や肩こり、リラックス効果も期待できます。

- 百会(ひゃくえ): 頭のてっぺん、両耳と鼻を結んだ線の交点。気の巡りを整え、頭の重さやだるさに効果的です。

ツボ押しのやり方: 気持ち良いと感じる程度の強さで、5秒ほど押して離すを繰り返しましょう。
③生活習慣:日々の習慣で体質改善
日々の過ごし方を見直すことも、冷えと疲労感の改善には大切です。
- 入浴・温活:
- シャワーで済ませず、湯船にしっかり浸かりましょう(38〜40℃で20分程度が目安)。全身が温まり、血行が促進されます。
- 足湯や半身浴もおすすめです。
- 首、手首、足首など、「首」とつく部分は冷えやすいので、マフラーやレッグウォーマーなどで温める工夫をしましょう。
- シャワーで済ませず、湯船にしっかり浸かりましょう(38〜40℃で20分程度が目安)。全身が温まり、血行が促進されます。
- 適度な運動:
- ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動を生活に取り入れましょう。血行が良くなり、気の巡りも良くなります。(おすすめは砂や芝生の上を裸足で歩く!)
- 質の良い睡眠:
- 十分な睡眠時間を確保し、体をしっかり休ませることが重要です。寝る前にアロマを焚いたり、温かいハーブティーを飲んだりして、リラックスできる環境を整えましょう。
- ストレスケア:
- 東洋医学では心と体は一体と考えます。ストレスは「気」の滞りを招き、冷えや疲労感を悪化させる原因になります。趣味の時間を持つ、好きな音楽を聴く、瞑想するなど、自分に合った方法でストレスを解消しましょう。
④その他:日常に取り入れやすいケア
- アロマテラピー:
- 体を温める効果やリラックス効果のある精油(ジンジャー、マジョラム、ラベンダー、ゼラニウムなど)をアロマディフューザーで焚いたり、お風呂に入れたりするのもおすすめです。
- ハーブティー:
- 体を温める効果や気の巡りを良くするハーブティー(ルイボス、生姜、シナモン、カモミールなど)を温めて飲みましょう。
冷えと疲労感に悩まない健やかな毎日へ
冷えと疲労感は、東洋医学の視点から見ると、気・血・水のバランスの乱れが原因であることが多いです。
今回ご紹介した食事、ツボ押し、生活習慣の改善は、どれも自宅で簡単に取り入れられるセルフケアばかりです。
即効性だけでなく、継続することで根本的な体質改善に繋がります。
まずは今日から一つでも試してみて、ご自身の体で変化を感じてみてください。
毎日のセルフケアで、冷えと疲労感に悩まされない健やかな毎日を手に入れましょう!
施術は、一人一人の症状に合わせた治療が可能です。
是非一度ご相談ください。
また、自身のダンス経験と、西洋医学、東洋医学、スポーツ科学などの視点から、多くのダンス・舞台関係の方々の施術を行なっています。
もちろん、ダンス関係のみではなく、会社員の方々、様々なスポーツをされている方の施術も現在行っております。
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